このページの本文へ

フロントエンドエンジニアのblog

有限会社Willさんいん

Willさんいんのフロントエンドエンジニアの blog です。HTML や CSS、JavaScript などのフロントエンド技術や WordPress のカスタマイズ、Webアクセシビリティなどについて、備忘録を兼ねて不定期で書いています。

カスタムフィールドの日付フィールドで年毎に折りたたみ可能な月別リストとアーカイブページを作成

イベント等の開催日を Advanced Custom Fields (ACF) の日付選択フィールドで作成し、この開催日をを使って年月別のアーカイブページを作りたい。そして更に、その月別リストを年単位で開閉表示させたいと考えました。

通常の月別アーカイブの月別リストを年単位で開閉表示させる方法は、「WordPressの月別アーカイブを年単位で開閉させる *Ateitexe」に書かれていましたので、これを参考にさせていただきました。

一方、カスタムフィールドの日付から月別アーカイブを作成する方法は、「カスタムフィールドに入力した日付で月別絞り込み&アーカイブページの整形 | oku-log」等で説明されていますが、今回は月別リストの開閉表示をしたかったので、オリジナルで実装してみることにしました。

“カスタムフィールドの日付フィールドで年毎に折りたたみ可能な月別リストとアーカイブページを作成” の続きを読む »

Webアクセシビリティ義務化の噂とアクセシビリティオーバーレイ

最近、「アクセシビリティ対応が義務化されます!」とアナウンスしているサイトやブログ記事、SNS等で流れてくる広告を見かけることがあります。2024年4月1日に施行される「改正障害者差別解消法」において、これまで行政機関に義務付けられていた「合理的配慮」の提供が、民間の事業者に対しても義務化されることを受けてのことのようですが、これは拡大解釈になるようです。

この改正法では、「合理的配慮」を的確に行うための措置として「環境の整備」が努力義務となっており、その「環境の整備」に「情報アクセシビリティ」が含まれていることから、Webサイトのアクセシビリティ対応が必要となるのですが、義務化されるのはあくまで「合理的配慮」の部分で、「環境の整備」は努力義務となります。したがって、Webアクセシビリティ対応が義務化されるわけではないことがわかります。

“Webアクセシビリティ義務化の噂とアクセシビリティオーバーレイ” の続きを読む »

ラジオボタンやチェックボックスを CSS でカスタマイズする際のアクセシビリティ

ラジオボタンやチェックボックスのデザインをカスタマイズする場合、デフォルトのフォームコントロールを隠して CSS で装飾するのが一般的ですが、Web 上で紹介されている手法のほとんどがアクセシビリティへの配慮が欠けていますので注意が必要です。

ここでのアクセシビリティへの配慮というのは、キーボード操作と Windows のハイコントラスト環境です。キーボード操作については配慮されている場合もありますが、特に Windows のハイコントラスト環境への配慮が欠けています。

“ラジオボタンやチェックボックスを CSS でカスタマイズする際のアクセシビリティ” の続きを読む »

Splide でスライダーの高さを可変にする

Splide は jQuery 非依存で軽量かつアクセシビリティに優れたスライダーライブラリです。以前は他のスライダーライブラリ を使っていたのですが、アクセシビリティの面ではいろいろと手を加える必要がありました。Splide は標準でアクセシビリティへの配慮を追求して作られています。→ アクセシビリティ – Splide

この Splide、機能も豊富なのですが、テキストを含むスライド等それぞれのスライドの高さが異なる場合に自動調整するオプションがありません。他の有名なスライダーライブラリーでは、slickbxSlider には adaptiveHeightSwiper には autoHeight というオプションがあって、それぞれ値を true とすることで個々のスライドの高さに合わせて自動調整できるのですが、Splide には同様のオプションが見当たりません。autoHeight というオプションがありますが Swiper のそれとは用途が異なるようです。

仕方がないので、イベントリファレンスを見ながらスライダーの高さが自動調整されるようにカスタマイズしてみました。

“Splide でスライダーの高さを可変にする” の続きを読む »

文字サイズの変更、背景色の変更、読み上げなどの支援機能の提供は非推奨

2016年8月3日の投稿「閲覧支援機能とアクセシビリティ」でも書いたのですが、Webサイト側で、文字サイズの拡大や背景色の変更、画面を読み上げる機能を提供することは、ウェブアクセシビリティとは本来関係のないものです。

弊社の所在地である島根県と島根県内19市町村、計20の自治体の公式サイトを確認したところ、実に18の自治体サイトで文字サイズの変更機能を、背景色の変更機能は16の自治体サイトで、そして読み上げ機能は3つの自治体サイトで提供していました。

もっとも、多くの自治体サイトでは JIS X 8341-3:2016(または 2010)の適合レベル AA 準拠を目標としたウェブアクセシビリティ方針を掲げ、これに則って試験結果を公開していますので、支援機能は付加的なものとして提供しているものと思いますが(決して文字サイズ変更機能の提供をもって「1.4.4 テキストのサイズ変更の達成基準」を“合格”などとするのではなく)、残念ながら2つの自治体サイトでは、文字の拡大機能と背景色変更機能だけをアクセシビリティの取組として掲載していました。

“文字サイズの変更、背景色の変更、読み上げなどの支援機能の提供は非推奨” の続きを読む »

記事一覧 »

page top