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フロントエンドエンジニアのblog

有限会社Willさんいん

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“JIS X 8341-3” タグの記事(5件)

文字サイズの変更、背景色の変更、読み上げなどの支援機能の提供は非推奨

2016年8月3日の投稿「閲覧支援機能とアクセシビリティ」でも書いたのですが、Webサイト側で、文字サイズの拡大や背景色の変更、画面を読み上げる機能を提供することは、ウェブアクセシビリティとは本来関係のないものです。

弊社の所在地である島根県と島根県内19市町村、計20の自治体の公式サイトを確認したところ、実に18の自治体サイトで文字サイズの変更機能を、背景色の変更機能は16の自治体サイトで、そして読み上げ機能は3つの自治体サイトで提供していました。

もっとも、多くの自治体サイトでは JIS X 8341-3:2016(または 2010)の適合レベル AA 準拠を目標としたウェブアクセシビリティ方針を掲げ、これに則って試験結果を公開していますので、支援機能は付加的なものとして提供しているものと思いますが(決して文字サイズ変更機能の提供をもって「1.4.4 テキストのサイズ変更の達成基準」を“合格”などとするのではなく)、残念ながら2つの自治体サイトでは、文字の拡大機能と背景色変更機能だけをアクセシビリティの取組として掲載していました。

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アクセシビリティ方針と試験結果の更新とPDF

この記事は2016年1月9日に書かれたものです。情報が古い可能性がありますのでご注意ください。

2015年1月1日、当Webサイトのリニューアル公開と合わせて、Webアクセシビリティ方針と試験結果を公表しましたが、1年が経過しましたので、アクセシビリティ方針を見直し、最新の試験結果を公表しました。→ アクセシビリティ

前回は HTML で提供しているページのみでしたので、目標とする達成等級を AA とし、さらに AAA の4つの達成基準も加えました。

今回はチラシを PDF で提供しているページが存在します。「これからの働き方を考える」シンポジウム チラシ

Webアクセシビリティはブラウザで表示されるコンテンツ全てが対象。PDF も例外ではありません。

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画像の代替テキストについて

この記事は2015年6月25日に書かれたものです。情報が古い可能性がありますのでご注意ください。

視覚に障がいのある方がパソコンを使用される際に利用されるスクリーンリーダー。音声読み上げの検証のためにスクリーンリーダーを利用しているというWeb制作者は少ないのではないでしょうか。アクセシビリティチェックツールに任せて、実際に検証などしないというパターンが多いのではないかと思います。

しかし、例えば音声読み上げでもっとも問題となる画像の代替テキスト。チェックツールでは代替テキスト(alt 属性)の有無はチェックできますが、その内容が正しいか、妥当かどうかまではチェックできません。代替テキストが “画像” だけでも、“xxx.jpg” といったファイル名のままでも、値がどうであれ、とにかく alt 属性がありさえすれば OK と判定されます。

また、実際にスクリーンリーダーを利用されている方を対象に、ユーザーテストを実施する場合もあるかと思いますが、そもそも視覚的に画像を把握できないユーザーに、妥当な代替テキストが与えらているかどうか分かる筈もないですよね。ユーザーテストでストレスなく利用できていても、果たして提供されている情報がすべて入手できているでしょうか。

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Web フォントを使ってみました

この記事は2015年3月25日に書かれたものです。情報が古い可能性がありますのでご注意ください。

Willさんいんでは、モリサワのすべてのフォントが使用できる MORISAWA PASSPORT を契約していますが、すべての MORISAWA PASSPORT 製品契約者は、追加料金なくモリサワの Web フォント(モリサワでは“クラウドフォント”と称しています)TypeSquare を利用できるということで、Willさんいんのサイトに導入してみました。この MORISAWA PASSPORT プランは、利用可能書体数、利用可能ドメイン数に制限がなく、1,000万PV/年まで無料で利用できます。

今回、視認性が高く、読みやすいというユニバーサルデザインフォントを採用し、本文を含むすべてに “UD新ゴ” をベースフォントとして使い、見出しには “UD新丸ゴ” を使ってみました。

くもやじ” とか “プリティー桃” とか “はるひ学園” とか “すずむし” といったデザインフォントも使えます。

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ページネーションの読み上げ対応

この記事は2015年1月8日に書かれたものです。情報が古い可能性がありますのでご注意ください。

スクリーンリーダー利用者が [Tab] キーで Web ページ内のリンクを辿っていく場合、スクリーンリーダーは、リンクの範囲( a 要素に囲まれている範囲)のテキスト、あるいは画像などの代替テキストを読み上げます。

未だに多くの Web サイトで見受けられる、文章中の「こちら」だけにリンクが貼られている場合、この3文字だけではリンク先に何があるのか全くわかりませんので、そのリンクの前後のテキストを確認する必要があります。

JIS X 8341-3:2010 では、「7.2.4.9:リンクの目的に関する達成基準」として、

それぞれのリンクの目的がリンクのテキストだけから特定できるメカニズムが利用可能でなければならない。ただし、リンクの目的が一般的にみて利用者にとって曖昧な場合は除く。

とありますが、これは等級 AAA の達成基準となっています。一方、等級 A の達成基準では、「7.2.4.4:文脈におけるリンクの目的に関する達成基準」として、

それぞれのリンクの目的が、リンクのテキストだけから、又はプログラムが解釈可能なリンクの文脈をリンクのテキストとあわせたものから解釈できなければならない。ただし、リンクの目的が一般的にみて利用者にとって曖昧な場合は除く。

となっています。

つまり、「こちら」だけにリンクを貼ることは、同じ段落内のテキストや直前の見出しなどを参照してリンク先が分かれば、等級 A、あるいはこれを含む等級 AA も達成できるということになります。

しかし、[Tab] キーでリンクを辿っている途中で、「こちら リンク」と読み上げられ、前に戻って確認しなければならないという行為は、とても煩わしいのではないかと思うのです。「7.2.4.9 リンクの目的に関する達成基準」は少なくとも等級 AA であるべきではないかと。

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